海外の医療事情 海外の医療事情

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台湾の医療事情

医療機関の選択
  • 私立の「長庚紀念醫院グループ」の病院、政府直営の退役軍人病院である「栄民総合病院グループ」、国立台湾大学付属醫院などに代表される大病院は、高度な医療設備を揃え、医療技術も高く、日本や欧米と比較しても同等で、医療の水準はまったく遜色ありません。特に情報処理の面では進んでおり、インターネットによる診療予約が多くの病院で導入されています。
  • 個人の診療所では、レントゲン装置など検査設備を備えていないところが多くあります。
  • 台湾は、クリニックから病状に応じて大病院に紹介されるという仕組みではなく(ホームドクター制ではなく)直接大きな病院や大学病院にかかることができるシステムです。日本と同様、病院が医師を雇用するクローズドシステムとなっています。
  • 台湾の高齢の医師は戦中の日本語教育を受けて日本語が堪能ですが、その数も徐々に減少しており、現在はアメリカへの留学が主流で、全体的には英語を話す医師が多く居ます。大病院では、外国人向けの特別診療センターや、日本語での受診が可能です。また、開業医は日本語で診療を受けられるところが多く、日本人が多く住む地域には日本人のかかりつけ医になっている施設もあります。日本語が通じない大病院では、日本語の堪能なボランティアによって通訳が可能な病院もあります。
医療費 全民健康保険を利用すれば医療費用は安価ですが、自由診療となれば医療費用は様々です。海外旅行保険等を利用する場合、自由診療に分類されます。
医薬分業は進んでいないため、薬は病院内にて受け取ることが殆どです。
現地医療事情 台湾で救急車を呼ぶ場合は119番へ電話をかけます。救急車は3種類あり、公的機関(消防署)、各病院、民間救急会社(台北市緊急就医連絡中心)へつながります。

社会保険制度(対日本人)

国民健康保険プログラム(NHI)があります。

台湾に満4か月以上滞在の外国人も強制加入することとなります。
日本の健康保険制度に類似していますが、管理機構は衛生署が管轄する中央健康保険局(健保局)が一元管理しています。一部の加入免除者以外は、台湾地区戸籍を有す者全員が強制加入する制度となっています。
保険機構を有し、納付者は加入申請を行なった後定められた保険費用を毎月納付します。保険機構は健保局に対し加入者の「全民健康保険カード」(2004年1月よりICカードに変更)を発行し、加入者は医療サービスを受ける際に、カードを提示することで医療費及び処方費の一部を納付し、不足分は病院が健保局に対し支払い申請を出すシステムとなっています。但し、保険は全ての医療行為に適用されるのではありません。

※全民健康保険が使用できる医療機関は入口に「全民健康保険特約診所」と掲示している

※但し、一定の雇用主を持つ被雇用者は満4ヶ月の制約を受けない

※加入した後は被保険者となり、その家族も被保険者とみなされ、全員加入

適用対象:全居住者(軍人、受刑者、失踪者を除く。外国人を含む)
給付(医療給付):現物給付
  • 入院は、入院日数および病室(急性病室/慢性病室)に応じて費用の5%~30%を自己負担。外来は医療機関の等級に応じ50~150台湾元を自己負担(歯科、漢方50台湾元、救急150~450台湾元)。出産、重大病、予防保険は全額を給付。
  • 高額医療費:急性病室30日以内、慢性病室180日以内の退院の部分負担上限は1回30、000台湾元、年間50、000台湾元超過日数分は負担比率に従って負担。

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